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作  陶  の  ヒ  ン  ト

日々陶芸に励んでいる皆さんへ
陶器を制作する上でいろいろな問題が発生しますが、私なりの解決方法を掲載します。
お役に立てばさいわいです。(徐々に情報を増やす予定です)

                         
作 陶 時 の 問 題 点
たたらで作った皿が乾燥時に反る
花瓶やコップが乾燥した時、底がS字割れする
乾燥品が割れた時の修復方法
薪窯での道具土の使い方
撥水剤の使い方











たたらで作った皿が乾燥時に反る

たたらで作った板皿はそのまま乾燥するとまず反りが発生します。
これは延棒で粘土をたたらにしたり、側を持ち上げ成形する時に歪が発生するからです。
板皿の裏面に溝を掘る等で対処は可能ですが、あまり見栄えのよいとは言えません。
私はパチンコ玉を重しに使い反りを防止しています。
パチンコ玉は複雑な形状の皿でも均等に荷重がかかります。よければお試しください。
パチンコ玉は、タオルを敷き一面に広げる程度の量を乗せます。
タオルを敷くことで皿に玉の痕もつかないし、回収も簡単になります。
なお、パチンコ玉はネット上で購入できます。
縁が上がっている皿
平らな部分全体にパチンコ玉を置く

皿1
まっ平らな板
ボール紙で板より一回り大きな枠を作り、枠一杯にパチンコ玉を置く
皿2















































花瓶やコップを乾燥する時、底がS字割れする

電動ろくろで作った花瓶やコップを乾燥したら底が割れる事があります。
土の種類も関係あるようで、私もある種の土で湯呑を作ったところ半数以上のものが底割れしました。
私の考えですが、底の周囲が乾いた後に最後に中心部が乾くと、中心部の粘土は周囲に引っ張られながら
乾燥収縮するため割れるものと思います。
つまり底の中心を先に乾燥させると、先に固まるため、周囲に引っ張られることは無く、割れは発生しません。
(底割れを防ぐ方法)
1.ろくろで作る時、作品の底に水を溜めない。
2.底は出来る限り薄く削る。
 ※これはよく言われる方法で、底の水分が減り、乾くのが早くなる。
3.底を上にして乾かす。
 ※底の中心から乾くとは言えませんが、他の部位より早く乾燥が始まる。
4.それでも割れる場合は、下の写真の様に乾燥途中で黒色部分に筆で水を差すとほぼ割れは防止できます。
中心を最後に乾かす方法
乾燥途中に底の周囲(黒色部分)に筆で水を入れる
皿1














乾燥品が割れた時の修復方法

うまく出来た作品が乾燥した後、物に当てて割れたということが時々あります。
その場合、多くの人はあきらめて割ってしまうでしょう。
これを修復する方法がありますので一度お試しください。
【使用する材料】
1.素焼接着材(この商品名で販売されている)
2.乾燥した粘土(作品と同種)少量
【手順】
1.乾燥した粘土を乳鉢で微粉末にする。
2.素焼接着材と粘土の微粉末を1:1の割合で混ぜ、スポイドで水を入れながら練る。
 (硬さはお好み焼き粉を混ぜる時の程度で、あまりサラサラにしない事)
3.割れた作品の、両方の破断面に2.で練った接着剤を十分に塗り、組み合わせた後10秒程度押さえ固定させる。
  (この状態では強度はありません。素焼きすることで接着剤が熱で溶け強度が増します)
4.その後素焼きし,釉薬を掛け本焼きする。
【参考】  小さな割れで破片がない場合は、素焼接着材と粘土の微粉末を練ったもの(この場合少し固め)を盛り、
手やヘラで 形を整え復元することも可能です。(下の補修した徳利の写真参照)
 生地と色を合わせる場合、粘土粉末の量が多い方がよいが、素焼接着材と粘土の微粉末を1:2にすると
接着強度は少し 弱くなります。(下の試験片の写真参照)
補修した徳利
口が5o程度欠けた徳利を、破片が無いため口に接着材を盛って成形したが、ほとんどわからない
皿1
写真はやきしめ陶器であるが、釉薬を掛けても理屈は同じ
試験片
接着面が小さい試験片は、混合比1:2にすると、外れてやすい(円内)
皿2











薪窯での道具土の使い方

薪窯で作品を並べる場合降灰による自然釉の流れで作品が棚板にくっ付くのを防ぐため、作品の底に道具土をくっつけます。
これを効率よく、また作品の仕上がりをよくするため当方では窯詰め前に道具土を底に接着しています。
納得いただければ参考にしてください。
【道具土の使い方】
手ロクロ
1.道具土を丸め、たたら板を両側に置いた板の上に等間隔に並べる
コップ
2.その上に全体を覆う大きさの新聞紙を被せ、上から麺棒で押え厚みを均等にする。厚みは自然釉が流れた場合を考え4oを標準とし、皿用のものは灰があまり掛からないので2oとします
  道具土の直径は適当に試してください

皿
3.道具内が乾燥したら、新聞紙を外す
人形
4.作品の底に木工用ボンドで接着する

【事前に接着するメリット】
1.窯詰め作業の軽減
  狭い窯の中で道具土を付けながら作業すると疲れますが、この場合並べるだけなので時間の短縮が出来作業が軽減されます   
2.作品の並べ替えが自由
  窯内で唾でつけた道具土はすぐに外れるますが、事前に接着していると外れず並べ替えが簡単です
3.作品の変形が少ない
  窯内で温度が上がると作品は柔らかくなり皿等は道具土の無い部分が下がり底が波打ちガタがでます。
  なので道具土の厚みが大きく違ったり、厚すぎると歪みが激しく使い物になりません。
  その影響を抑えるため皿の道具土は厚さ2oのものを使用しています。
  なお、湯飲みの高台等も道具土の厚みの違いでガタが出る事もあります。
4、作品の安定がよい
  湯飲みの高台等3点で支える場合、等間隔で付けられ、また高低もないため作品の安定がよく、倒れることが少なくなりま  
  す。










撥水剤の使い方

1.撥水剤の節約
  撥水剤はかなり高額なのでラッカーうすめ液で倍に薄めて使うと節約になります
  スプーン等で撥水剤とラッカー薄め液を同量計量し混合します
  (参考価格)撥水剤3780円/Lとラッカーうすめ液792円/Lなので1:1で混ぜると2386円/Lとなります
  またラッカーうすめ液を4L缶(2036円)で買うとさらに節約となります
  また薄めることで筆が滑り、塗りやすくなります
  注)撥水剤を薄めた場合若干流れやすくなりますので塗布時は注意してください
2.撥水剤が釉薬塗布面に付着した時の処置
  1)平らな部分
    紙ペーパーで撥水剤の色が消えるまでこすります。
  2)凸凹のある部分
    撥水剤が付着した部分をバーナーで30秒程度あぶり撥水剤を飛ばします。
    撥水剤が飛んだかは、その部分に指で水を付け吸水することを確認します。














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